石川県能美市のお米農家、おかもとです。
田植から一月たち、見渡す限りの田園風景は青々としてきました。
水管理と除草対策を継続しているのですが、この時期は約3本ずつ植えた苗が分けつ期に入っています。
★分けつとは・イネ科作物の根に近い茎の関節から側枝が発生すること。種子から発生した茎を主茎といい,通常,主茎には十数個の節があり,このうち地中の節のもつ芽が発育して多くの茎を出すこと。
植えたときは3本なのに、ご覧のとおり(上の写真のようになるのです)見る見るうちに15本~20本ぐらいの茎ができて、どんどん増え広がるのです。
毎年のことですが、感動します。????ホントスゴイですね~!
そして、ある程度分けつしたら、とめなくてはいけません。
なぜなら、増え続けすぎると密集して病気にかかりやすくなったり、一本一本が弱く軟弱な稲になってしまうからです。
分けつを止めるために、一度田んぼの中の水をぬき、地面を乾かして固めます。
そして、この時期は田んぼの中に溝をきって、一度乾かした田んぼに水はけがよくなるようにします。
一枚一枚の田んぼの中に入ってこのような作業をします。
そのときに、その田んぼの様子がよくわかります。
草が茂ってきたり、害鳥にあったり…畦に大き穴があいていたりと、その都度その場所に応じて対策をします。
こうやって稲がグングンと生長するこの時期は、地道に管理作業が続きます。
丈夫な稲が育ち、穂がつく前に収穫までの段取りもイメージして、刈り取り作業もスムーズに進められるように考えて作業しています。
肥料の準備も、除草対策や圃場の整備も継続していくのです。
このように、お米農家ではあたり前なことも、一般の消費者には知られていない大切なことが沢山あります。
あと、2週間もすれば早い品種では稲の穂が作られはじめます!
ぜひ水田のお近くを通られましたら、観察してみてくださいね。
よく見ると、これから夏場は稲のお花も見られますし、温度の変化や時期によって、たくさんの生きものや植物にも新発見があります。
江戸時代から続く米農家で、現在は岡元豊が代表を務めています。
家族経営から平成7年3月に法人化し、有限会社 岡元農場を設立。
現在は、スタッフ5名(うち家族3人)で耕作面積35ヘクタール、主に水稲と地域の特産品である山の芋(加賀丸いも)を栽培する複合経営です。ホームページの情報更新は、主に代表の岡元豊と妻の雅子が行っています。