6月17日発売の「かわいい!パケ買いデザイン」(発売元:パイ インターナショナル)に岡元農場の加賀丸いもを載せていただきました。
この本は、ジャンルとしてはおそらくデザインの専門書になると思うのですが、一般の方がご覧になっても、とても楽しめる内容だと思います。
タイトルにもあるように、かわいいパッケージの商品がたくさん載っているので特に女性の方に好まれると思います。
じつは、まるいもちゃんBOX(今回載せていただいた加賀丸いもの箱のことです)ができるまでには色々あったんです。(できてからも色々あります(笑))
この箱が完成してからもう丸3年経つんですが、これ一つ作るのにただならぬ想いがありましたし、加賀丸いも農家としてそれまでのさまざまな経験(や将来のことも含めて)を積み上げていて、「あふれる想いが形になった」とでもいうんでしょうか。
今から約5年前に石川県のいしかわ農業総合支援機構で、いしかわ耕稼塾6次産業化のトライアルコースを受講したことがきっかけでした。そこで、コーディネーターの松蔵先生に出会って、石田さんというデザイナーさんを紹介していただき、それまで積み上げていた想いをお伝えしたのです。
国や行政は6次産業化することを農家に進めていますし、その為の支援をや相談にはのってもらえるのですが、うちは小さな家族経営の農家で加工場を建てて加工品つくるなんて現状ではとうてい無理な話。ただでさえ栽培に手ががかかる加賀丸いも。生産者は年々減っていくし生産量をキープするのも難しい状況なのに。加工品を作るなんて、その時はまだ異次元のような話だったのですが、とにかく学びにいきました。
加工品は作れなくても、「加賀丸いも」は私たちにとって本当に価値のある大切な農作物。なにかしなくちゃという気持ちが強かったのです。
栽培が難しいことや限られた圃場で、しかも3年に一度しか作れないこと。(丸いもは連作できません。一年作った後はその圃場を少なくとも2年間は休ませなければいけません)だから高価で希少価値があるんですけど。その価値が、ちゃんと伝わっていない。。
そして、見た目がとても地味。食べ方を伝えても、王道はすりおろすとろろ。今は何でも便利になってしまっているので、すりおろすこと自体がけっこうめんどうで大変なことに。。そして、致命的なのはマイナー作物であること。。
もちろん、この「加賀丸いも」を知って下さっている方々は、全国各地に沢山いらっしゃって、毎年楽しみに待っていて下さる。希少価値もあるし本当に大切な伝統野菜。なのに「石川県内でも知らなくて食べたことがない」という方もまだ多くて、なかなか日の目をあびない野菜なのです。「なんとかして、今までスルーされていた人にも見てもらいたい!」「手にとって年に一度は食べてもらいたい!」そんな想いが長年積もり積もっていたのをお伝えしました。
それで、その後デザイナーさんからの案でできてきた「まるいもちゃん」という女の子(加賀丸いもの箱の顔になっているキャラクターです)。
↑初めて見せていただいて、それはもうものすごく感激しました!涙
それから、箱ができるまでも色々なことがありましたが、今回こんな素敵な本にまるいもちゃんを載せていただけて、知っていただるなんておもってもみなかったことで夢みたいです。(再び涙)
これまでに本当にたくさんの方々にお世話になりました。石川県や地元能美市の多くの関係機関の方々協力、コーディネーターの松蔵先生、デザイナーの石田先生、JA関係の方、ともに加賀丸いもの生産に尽力してくださる生産者の方々、この箱を製造して下さったセーカン様、出版社の皆さま、 一緒に働いてくれる岡元農場スタッフのみんな 。。。本当に感謝しています。ありがとうございます。
今回、はじめてこんな素敵な書籍がある事を知ったのですが、石川県内でもよく知られているあのお菓子や、金沢土産やプレゼントにもおススメできるとっても素敵なお品がたくさん紹介されています。
ぜひぜひ本屋さんでチェックしてみてくださいね!
江戸時代から続く米農家で、現在は岡元豊が代表を務めています。
家族経営から平成7年3月に法人化し、有限会社 岡元農場を設立。
現在は、スタッフ5名(うち家族3人)で耕作面積35ヘクタール、主に水稲と地域の特産品である山の芋(加賀丸いも)を栽培する複合経営です。ホームページの情報更新は、主に代表の岡元豊と妻の雅子が行っています。